日本の看護師が誕生してから120年の歴史

日本のナースにおける120年余の歴史

ナースといえば誰もが知っているイギリスのナイチンゲール。19世紀に近代看護の世界で活躍した女性で、この人に憧れて実際にナースになった方も少なくないのではないでしょうか。

当時、看護は専門職ではなく、尼やキリスト教徒などが宗教上の奉仕活動として行うか、家族や身内が自宅で看護するか、病院に入院しても、お手伝いさん・召使のような看護を特別に勉強した訳ではない人達がお世話をするのが一般的だったようです。ナイチンゲールは専門的な教育を受けたものが看護すべきとして、現在の看護師のあり方の基礎とも言える、看護の考え方や理想を広め看護師職を確立していきました。

そんな歴史に残る人物が活躍していた時代、日本の看護はどういった状況だったのでしょう。日本での看護養成もナイチンゲールの活躍した時代に後を追い、1800年代後半。それまで、看護を学ぶ専門学校はなく、看護専門に従事している者は医師の補助のような役割で主に男性が多かったようです。また、宗教上の奉仕の一環として看護活動を行う者は日本にも存在していたようです。看護師の養成所が設けられると同時に、災害地への救援活動や戦地での従軍看護婦による看護活躍によって日本にも看護事業が認められるようになっていきました。この段階で教育を受ける者、職につく者に男性は含まれておらず、一般的には女性の専門職扱いだったようです。

20世紀の初めには「看護婦」という職業が世間的に定着。女性の人気の職業となり、養成所に入試するにあたっては学力はもとより容姿の良さも必要とされたとか。昭和20年代には国家資格に認定。これにより助産師・保健師の資格も看護師教育の履修が必要に。一般的に看護師への道は、看護専門学校を卒業した後、看護師国家試験を受け免許を取得する流れでしたが、現在では看護師育成教育機関の中でも、4年制の大学(保健学部や看護学部など)で看護教育を受けた後、国家試験を受けるケースが増加していて、今後はこのパターンが主流になると言われています。

准看護師といって、専門育成所卒業後に知事試験に合格し、都道府県知事から免許の交付を受けて働く看護師がいます。戦後の看護師不足から看護師国家資格より若い年齢で手軽に免許取得できるようつくられたもので、こちら近年では育成廃止の傾向にあり、既存の准看護師は新たに教育を受け国家資格を取得し、いわゆる「正看護師」となっています。